事例紹介
006 埼玉県会社本社ビル新築工事
工事の概要
新築時におけるの定番のアスファルト防水です。アスファルトシートを貼り付けます。釜を焚いて固形アスファルトを溶かすアスファルト熱工法に比べて、臭気、煙の発生が軽減できる、環境に配慮されたトーチ工法となります。
また、断熱材を敷き込み、外断熱の効果を持たせます。これにより建物の躯体コンクリートへの熱による膨張・収縮を和らげます。
作業の紹介

既存状態の確認
何の防水処理も施していない、コンクリートが剥き出しの状態です。
コンクリート打ち込み時のバリやゴミなどを綺麗に掃除します。

プライマーの塗布
掃除の後は、コンクリートにプライマーを塗っていきます。

漏水対策処理
平場と立上りの入隅にアスファルトゴムシールを打込みます。
コンクリートの打ち継ぎ部でもあり、躯体の弱点です。ひび割れ等の症状が出易い部分の為、万一の場合に備え下シールとして打っておきます。

断熱材の貼付け
断熱材を均等に並べ貼り込みます。
建物の躯体を覆う外断熱工法は、建物自体が熱の影響を受けにくい為、冷房や暖房の効果が得易いのも特徴です。
35mm厚のポリウレタンフォーム断熱材です。

1層目シートの貼り付け
断熱材を張り込んだ後は、改質アスファルトシートを貼ります。1層目に貼るシートには通気を目的とした接着層があります。このストライプ状の接着面により、内部にこもった湿気や水気、空気を通気させます。
※写真のシートの白い部分には接着剤がついておらず、ここを湿気が通る仕組みです。

1層目シートの貼付完了
アスファルトシート1層目の貼付け完了です。
写真右手に見える突起は、通気シートの下を通ってきた湿気を逃がす為の脱気筒です。煙突の役割を果たします。

2層目シートの貼り付け
アスファルトシート2層目の貼付けです。
このシートには通気層は無く、代わりに表面には防水層保護の為の天然スレート砂が圧着されています。

シートジョイントの確認
隣り合うシートとの重ね幅は10cmとし、溶かしたアスファルトが均一に少しはみ出るようにします。確実な防水効果を得る為に、慎重に作業します。
炙り過ぎると表面の砂が溶け出し、炙りが足りないと十分な防水効果が得られません。
バーナーの火加減がとても大事な作業です。

シート端部処理
シートの端部を棒状の金物で押え込みます。ビスで確実に固定し、金物端部にはゴムアスシールを充填します。
シート系防水工法全般に言えることですが、このシートの端部貼り仕舞いが、後々の漏水の原因になり易い所です。慎重に作業します。

保護塗料の塗布
防水層の保護の為のトップコートを塗布します。見た目もよくなりますし、防水層の耐久性が大幅に向上します。

施工完了
保護塗料を塗り終わった後は、笠木に金物を被せ、完了となります。
施工の内容
工法:改質アスファルトシート防水(トーチ工法)